2013年05月27日

中小企業法律支援センター合宿


 先週の金曜日、中小企業法律支援センター合宿が行われました。


 以前にも生存権本部の合宿の記事などを書いたことがありますが、弁護士会の委員会等では、時々「合宿」と称して遠方で会合を開くことがあります。

 そのようなときにはまとまった時間が取れるので、通常の委員会ではできない、大きなテーマの検討や、人をお招きしての勉強会などを行います。そして、たいていは温泉等で行いますので、夜は日々の疲れをいやし、みなで懇親を深めるわけです(こちらの方がメインの目的という声も・・・(笑))。

 今回は、福岡県事業引継ぎ支援センターの方、宮城県事業引継ぎ支援センターで統括責任者を務めている弁護士、当会の川副正敏弁護士のお三方においでいただき、それぞれお話をお聞きしました。


 まず、福岡県事業引継ぎ支援センターで、具体的にどのような事業を行っているのか、申し込んだ後の流れなどを解説いただきました。

 次に、宮城県事業引継ぎ支援センターで統括責任者をされている弁護士の方から、宮城県での現状をお聞きしました。事業引継ぎ支援センターは福岡、宮城を含め全国で7箇所ありますが、その中で唯一、弁護士としてその組織に入り、活動をされている方です。


 お二方のお話をお聞きして、自分に事業承継の事案があったら、こちらに相談してみようと思いました。

 もっとも、私の場合、事業承継のレールに乗ってくるような案件の相談を受けること自体が少ないように思います。事業は順調に行っているが後継者がいない、というようなケースはあまりなく、既に本業が厳しい状況になっていることがほとんどです。そうすると、事業承継というより、どうしても自己破産の方に行きがち・・・。現実は厳しいことが多いように思います。


 後半は、福岡県弁護士会の川副正敏弁護士のご講演でした。

 川副弁護士は、福岡県弁護士会の会長、日弁連副会長などを歴任され、中小企業法律支援センターの委員長でもありました。そして現在は法制審議会の委員という、非常な重責を担っておられます。

 その川副弁護士、九州人なら誰もが知っている、大分県別府の杉乃井ホテルの民事再生を手がけられており、今回はその体験をご講演いただきました。

 内容は専門的になってくるので割愛しますが、事業再生はまさに「人」だな、という思いを強くしました。様々な利害関係者があらわれ、それぞれの利害が鋭く対立する倒産・再生という場面で、再生側の申立代理人として、ぶれずに、その時々で最善の決断を行っていく。大変なプレッシャーもあると思います。そのような仕事を成し遂げられた川副先生に敬意を表するとともに、自分もそのような仕事ができる弁護士にならねばならない・・・と決意を新たにしました。


 そして講演会が終わると、温泉とおいしいお酒・・・が待っているはずだったのですが、私はその後に打ち合わせが入っていたため、泣く泣く川副弁護士のご講演の途中で抜けて福岡に帰ってきました。残念。

 しかし、やはり合宿などでまとまった時間、講演会なり勉強会なりに参加すると、日々の仕事に取り紛れてしまいがちな弁護士としての「決意」や「意欲」のようなものを、改めて認識することができて、いい気分転換になります。

 今回もそのような意義深い合宿でした(宿泊なしの合「宿」でした(笑))。

↓ブログ村に参加しています。ワンクリックお願いします。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

(石田)

posted by あかつき法律事務所 at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士会活動

2013年01月22日

奨学金返済問題ホットライン


 福岡県弁護士会・日本弁護士連合会の主催で、以下のとおり、「奨学金返済問題ホットライン」を開催します。

    2013年1月31日(木)
         午後1時〜午後7時
    TEL:092ー724ー2644


 弁護士が無料の電話相談を受け付けます。

 昨今、仕事が不安定で奨学金が返還できない,何年も経ってから高額の延滞金を含めた督促を受け,延滞金のカットを求めたが応じてもらえずに裁判所から支払督促が届いた,返還ができないでいたところブラックリストに載せられた等の相談が相次いでいるようです。

 この問題は、先日、週刊誌のAERAでも取り上げられていました。

 http://dot.asahi.com/aera/2012120600026.html

 当会の会員が受任した事例でも、ずっと支払い猶予申請を出していたのに、書類の保管期限を過ぎたから猶予申請を受けていたかどうか分からないと言われて高額な遅延損害金を請求されたり、消滅時効にかかる部分があるのに、消滅時効を主張するのであれば残額の分割払いには応じられないと言われた、などの問題事案があるようです。

 このような奨学金問題について、相談にのって解決を図るとともに、奨学金回収の実態も把握できればと考えています。


 このような問題に対して必ず出てくるのが、「借りたものは返せ」「奨学金のおかげで大学に行けたのに、それを返さないのはおかしい」「返さないヤツに厳しい取立をするのは当たり前」等の声です。

 もちろん、返せるのに返せないのは言語道断です。以前は返済の督促が甘かったのをいいことに、わざと返していなかった人もいるでしょう。そのような人に督促が行き、支払わせるというのは当然のことだと思います。

 しかし、弁護士のところまで相談に来る方は、多くの場合、収入が乏しかったり、このご時世ですから大学を卒業したものの非正規雇用の不安定な職にしか就けなかったりといった、「返せない事情」がある方々です。

 そのような方が借金に追われてさらに借入を増やすといった悪循環に陥らないよう、弁護士が介入して債務整理なりを行うわけです。これに対して、「借りたもんだから全額返せ、遅延損害金も免除しない」というのでは、その方は最終的には自己破産をせざるを得ないということになってしまいます。
 昨今、サラ金でもここまではしないというようなことを、公的な側面をもつ機関が行うというのは、どうかと思うのですが・・・。


 ともかく、ホットラインを開催します。私も一部ですが、相談担当として入ります。お心当たりの方は、お電話してみてください。

↓ブログ村に参加しています。ワンクリックお願いします。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

(石田)

posted by あかつき法律事務所 at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士会活動

2012年12月27日

民法(債権関係)改正講演会


 現在、民法の債権法部分の改正作業が進んでいます。

 民法は、明治に制定されて以来、戦後の家族法部分の大改正はありましたが、その他の部分は基本的にはほとんど改正が加えられていません。

 平成21年、法制審議会に、民法の債権関係の規定について改正要綱についての諮問がなされましたが、そこでは、「制定以来の社会・経済の変化への対応を図り、国民一般に分かりやすいものとする等の観点から」検討するように、とされています。

 正直に言って、私自身は、現在の民法が時代に乗り遅れていて改正が必須であるとは、思っていませんでした。確かに民法典自体は明治以来、大改正はなされていませんが、その間の判例の積み重ねや、特別法による手当てなどで、これまで十分に機能してきたし、今現在でもそうである、と思っています。
 これは私だけでなく、多くの法律実務家は、そのような実感を持っているのではないかと想像しています。

 ただ、法制審議会での議論は、当初こそ、そもそも改正の必要性、という話しもありましたが、その後議論はどんどん進み、現在では相当に議論が煮詰まりつつあります。
 そうであれば、少しでもよりよい民法典になるように、積極的に意見を言っていくべきという立場も、当然あり得るところです。


 その観点から、福岡県弁護士会には、民法改正プロジェクトチームが設置されており、改正の内容について日々議論をしています。私も、(最近サボり気味ではありますが)PTメンバーの一員です。

 先週の金曜日、県弁主催で、民法(債権関係)改正講演会が開催されました。

 審議会での議論に深く関与している、法務省参与の内田貴氏、法務省大臣官房参事官の筒井健夫氏をお招きしての講演です。

 内容については専門的になるので省略しますが、私が驚いたのは、参加者の人数です。今回の講演会は、PTメンバーのように改正議論を追っている弁護士を対象とするというよりは、これまでこの問題についてあまり関心を抱いていなかった弁護士を対象に、現在までの経緯や状況、現時点での到達点等を説明するという趣旨の会でした。
 数年前に同趣旨の講演会を開いたときには、参加者は少数だったと記憶しています。しかし今回は、100名以上の弁護士の参加がありました。

 この点からも、改正の気運が高まりつつあるのだな、との認識を新たにしたところです。


 今年はサボり気味でしたが、来年はもう少しPTにも関わっていきたいと思っているところです。

↓ブログ村に参加しています。ワンクリックお願いします。
にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

(石田)

posted by あかつき法律事務所 at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 弁護士会活動